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インドネシアの解雇規制

インドネシアの解雇規制

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インドネシアの労働法は従業員保護が手厚く、日本の労働法とは異なる規制も多い。そのため、現地での従業員管理においては、労働法の規制を正しく把握した上で適切に対応することが求められる。本稿では、インドネシアにおける主な解雇手続きとその条件について説明する。

解雇が禁止される場合

インドネシアの雇用創出法(法律2023年第6号(以下「雇用創出法」という)第153条)では、図表1の事由による解雇が禁止されている。

図表1:解雇が禁止される場合

解雇が認められる場合

雇用創出法第154A条では、図表2の事由に該当する場合、解雇が認められる。
また、図表2以外の解雇理由については、雇用契約、会社規則、または労働協約に基づき別途定めることができる(雇用創出法第154条)。

図2 解雇が認められる場合

雇用契約、会社規則、または労働協約違反による解雇(上記k項)の場合、使用者は警告書を3回発行する必要がある。3回目の警告書発行後、従業員が再度違反をした場合に解雇することができる。なお、3回目までに発行された、それぞれの警告書の有効期間は、別途規定を定めていない限り6ヵ月間とされている(雇用創出法第154A条)。

解雇手続き

(1)解雇通知の義務

使用者、労働者、および労働組合は、解雇を回避するためにあらゆる努力を行う必要がある。しかし、解雇が避けられない場合、使用者は解雇の意図および理由を労働者に通知しなければならない。労働者が労働組合のメンバーである場合は、労働組合にも通知を行う必要がある。

・通常の解雇
解雇通知は書面で作成し、使用者から労働者または労働組合に対して、解雇の14営業日前までに提供されなければならない。

・試用期間中の解雇
通知は解雇の7営業日前までに行わなければならない(有期雇用契約、業務委託、労働時間及び休憩時間並びに雇用の終了に関する政令2021年第35号(以下、「政令2021年第35号」という)第37条)。

・詐欺、横領、暴力などの重大な違反(Kesalahan Mendesak)があった場合
労働者や労働組合への通知なしに解雇が可能であり、その詳細は雇用契約、会社規則、または労働協約に定める必要がある(政令2021年第35号第52条)。

(2)異議申し立てと協議

労働者が使用者からの解雇通知に同意しない場合、通知受領後7日以内に書面で異議を申し立てることが可能である。異議申し立てがあった場合、使用者と労働者(または労働組合)は解雇に関する協議を行わなければならない(政令2021年第35号第37条)。

・協議が合意に至った場合
解雇について双方が合意した場合、使用者は解雇合意書と雇用契約解除の理由を労使関係裁判所(Pengadilan Hubungan Industrial Indonesia)に登録し、合意契約登録証明書(Akta Pendaftaran Perjanjian Bersama)を取得する必要がある(産業関係紛争解決法(2004年第2号)第7条)。

・協議が合意に至らなかった場合
解雇は労使関係裁判所の承認を得た場合にのみ実施することができる(労働法(2003年第13号)第151条)。

執筆者
村瀬 義弥
PT TNY CONSULTING INDONESIA
コンサルタント

中央大学法学部卒業後、国内大手自動車メーカーに勤務。インドネシアの人事・労務会社、現地法律事務所でのアドバイザー業務を経て、24年7月よりTNY国際法律事務所のインドネシアオフィスに常駐し、会社設立、契約書の作成およびレビュー、許認可業務、現地規制調査、知的財産関連業務、M&A、翻訳業務などを担当している。

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PT TNY CONSULTING INDONESIA

PT TNY CONSULTING INDONESIAはインドネシアの法務コンサルティング会社であり、TNY国際法律事務所のインドネシア拠点。インドネシアでの会社設立、契約書の作成およびレビュー、許認可業務、現地規制調査、知的財産関連業務、M&A、翻訳業務など、幅広く法務サービスを提供している。
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