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タイFDA医療機器の製品登録

タイFDA医療機器の製品登録

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前回は、FDA管轄製品の輸入製品登録および販売時の留意点について説明しました。今回は、医療機器の製品登録について解説します。タイでは、日本や他国と医療機器の定義や登録時の必須書類が異なり、その対応が難しく、登録を断念するケースも見受けられます。以下の点に注意し、計画的に進めることが重要です。

1. 医療機器の定義

タイでの医療機器は「医療機器法(2008年及び2019年修正)」に基づき定義されています。この定義は日本や他国と異なる点もあるため、輸入または製造予定の製品がタイで医療機器に該当するかを確認する必要があります。以下に、確認時のポイントと併せて紹介します。

「人、動物の身体に入れる道具、器具、機械、物質、検査室で使用する薬品、製造者が以下のいずれかに使用することを意図し、単独または他の物と組み合わされて使用される製品、ソフトウェア、物。」(タイ国医療機器法第3条1項)

A. 動物

近年、タイのペット産業の拡大に伴い、動物用医療機器の輸入・販売のお問い合わせが増加しています。タイでは動物用医療機器もFDAの管轄下であり、人用と同様にFDA規定に準じた必要書類を提出する必要があります。

B. ソフトウェア

医療関連のソフトウェアも、用途によっては医療機器として扱われる場合があります。日本や他国で医療機器として現地認可を取得していない場合、新規に医療機器として登録するか、第三者機関が発行した関連書類を取得する必要があります。書類の収集等に期間を要する事例も多く、注意が必要です。

「前第1項によるところの道具、器具、機械、製品、物の部品、機器。」(タイ国医療機器法第3条2項)

C. 部品

医療機器の部品(スペアパーツ)や付属品(アクセサリー)も、別途輸入または製造製品登録が必要となる場合があります。医療機器本体の各登録が完了していても、部品のみを輸入および製造する場合に指摘が入る可能性があるため、事前に登録の有無を確認し、本体と併せて登録する等の対応が求められます。

2. 医療機器のクラス分類

自社製品がタイで医療機器と定義されている場合、次にタイFDA規定での医療機器のクラス分類を確認します。タイでは、不具合が生じた場合の人体へのリスクの高さに応じて、医療機器は4つのクラスに分類されています。クラスによって、申請時の必要書類、審査期間、申請費用が異なります。クラス1の場合は比較的容易に登録が完了しますが、クラス2〜4の場合は必要書類も多く、審査期間も長くなることを理解しておくことが重要です。特に、クラス4が最も厳格な審査基準となります。各クラスの主な製品例を図表1に示します。必須書類と審査時の留意事項は以下の通りです。

図表1 医療機器クラス分類の製品例

2-1. クラス4(認可医療機器)およびクラス3・2(申告医療機器)

A. 必須書類

クラス2〜4の場合、CSDT(Common Submission Dossier Template)およびISO13485(医療機器・体外診断用医薬品)の提出が必要です。特に、CSDTの有無がタイでの医療機器としての登録可否の判断材料となります。また、クラス4では当該製品の臨床研究の実施有無や関連資料等の提出を求められる場合があります。日本や他国での医療機器登録時には不要な書類も多く、タイFDAの規定に基づく必須書類が準備できず、登録を断念する事例も多いのが実情です。

B. 専門家審査

クラス2〜4の場合、製品仕様および担当官の裁量判断により、専門家審査が必要となることがあります。新技術を採用した製品や過去にタイで登録実績がない製品は対象となる可能性が非常に高く、登録完了までに長期間を有する点に留意が必要です。

2-2. クラス1(一般医療機器)

クラス1の場合、必須書類も製品説明書またはカタログ等のみで、専門家審査もありません。そのため、比較的容易かつ短期間で登録を完了することができます。ただし、英語版の関連書類とタイ語版の製品ラベルを準備する必要があります。

まとめ

タイでの医療機器登録を行う際は、まず当該製品が医療機器として定義されるか、そしてどのクラスに分類されるかを確認してください。クラスによって必須書類や審査が異なり、タイ独自の書類準備が求められることもあります。登録完了までの所要期間が長期化することを想定した上で、申請対応されることを推奨します。

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執筆者
和田 祥太郎
SSS (THAILAND) CO., LTD.
Managing Director

日系企業を中心に、業種問わずFDAやBOIなどの各種官公庁申請代行、市場調査、ビジネスマッチングも手掛ける。タイ官公庁対応に精通し、担当官とタイ語で直接折衝が可能。タイ国内で法整備がされていない新製品やサービス事業への対応実績も多数。

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SSS (THAILAND) CO., LTD.

SSS (THAILAND) CO., LTD.は2015年の設立より、タイ国内において経営サポート(法務・人事・労務)、各種申請(VISA・事業許認可・輸入製品登録 等)、各種調査(市場・法規制)を行なっている。日本語及び英 語にて開示されていない官公庁発表(法令改正・統計データ)等の情報収集及び精査をし、現地法人運営に関する最新情報を定期的に配信中。