
タイFDA 製品登録の事例
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これまで計5回にわたり、FDA管轄製品の認証について説明してきました。今回は、弊社が実際に対応した事例を踏まえ、当該製品の管轄官公庁、製品定義およびカテゴリー照合の重要性を改めて解説し、さらに登録時の確認事項や留意点についても説明します。
目次
事例1:レンズケア用品

コンタクトレンズ用洗浄・保存液などのレンズケア用品は、以前はタイにおいて医薬品として定義されており、日本や他国の製品登録区分や必要書類と異なっていました。また、医薬品の製品登録要件も厳格であったため、登録は非常に困難でした。しかし現在は医療機器の管轄となり、関連書類の不備などにより過去に登録が認められなかった製品も対応可能となっています。
事例2:ヒアルロン酸充填機

ヒアルロン酸を主成分とし、針状に固めたマイクロニードルパッチは、タイでは医療機器として解釈されています。弊社で登録対応を行った際は、新技術であったため定義や管轄部署が決まっておらず、美容・化粧品、医療機器、および医薬品部署の各担当官に確認を行ったところ、それぞれ異なる回答が返ってくる状況でした。現在は、ヒアルロン酸充填機およびマイクロニードルが医療機器として定義されています。
事例3:歯用ホワイトニング製品

歯用ホワイトニング製品は、仕様や用途に応じてFDAの管轄部署が異なります。一般的な歯磨き粉は美容・化粧品の管轄となりますが、ホワイトニング効果の高い製品は、含有成分によって医療機器として定義されています。また、ホワイトニング用LED照射器についても、歯科医師または歯科衛生士による処方や施術が必要な場合は、医療機器として定義されています。
事例4:理学療法関連製品

低・中周波機器は、タイにおいて医療機器として定義されており、EMS腹筋ベルト、美顔器、マッサージ機器など、電気によって筋肉等を刺激する製品も医療機器として解釈されています。また、近年お問い合わせの多いレーザー脱毛器も同様に医療機器と定義されており、必要な書類を準備できず、登録を断念せざるを得なかった事例が多い製品の一つとなっています。
事例5:動物関連製品

第6回の記事でも解説しましたが、動物用サプリメントは飼料として解釈され、畜産局の管轄となり、申請も同局で対応する事例でした。しかしながら、動物用の手術器具、検査機器、治療機器については、FDAの医療機器部署が管轄となり、人間用以外の製品であってもFDAでの製品登録が必要となるため、十分な留意が必要です。
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事例6:天然着色料

タイでは、食品に使用が認められる天然着色料がリスト化されており、近年、新たに天然着色料クチナシ黄が追加されました。当該食品に含まれる着色料がFDA未承認の場合、製品登録が不可となるか、新規に食品添加物として登録する必要があります。しかし、食品添加物の新規登録には費用が発生するほか、追加書類の提出や指摘事項への対応が求められ、審査も厳格であるため、登録完了までに非常に長い期間を要します。また、新規登録が承認された後は、申請者以外も食品添加物として使用可能となるため、登録の判断に迷われることが多い事例となっています。
事例7:化粧品成分表示名称

FDA管轄製品の製品登録時には、名称や配合量を含む必要情報の100%開示が必須となります。美容・化粧品の製品登録では、成分名称を一般的に使用される国際名称であるINCI名で記載することが原則となります。しかし、製造事業者や国によっては異なる名称で表記されるケースもあるため、FDAの規定に準じた名称で申請する必要があります。
まとめ
新技術や新成分を活用した製品は、FDAにおいて製品登録の実績がないため、特に製品定義とカテゴリー照合が重要となります。製品定義や管轄部署が不明瞭な場合、医薬品としての登録を求められ、実質的に申請を断念するよう促される事例も多く見られました。一方で、過去に登録が不可であった製品でも、FDAの管轄部署の変更や新たな成分登録の追加により、登録が可能となるケースもあります。そのため、最新の情報を十分に把握した上で製品登録に臨むことが不可欠です。
次回からは、タイのVISAおよび労働許可証について解説します。2025年1月1日より導入されたThai E-Visa(電子VISA)の情報に加え、新規赴任者が増える時期でもあることから、入国後の留意事項についても取り上げます。
※本記事で紹介した事例は執筆時点における定義および解釈に基づくものであり、今後のタイ国法令の改定等により、管轄官公庁や製品カテゴリーが変更となる可能性があります。










