約1万時間の業務削減余地を発見。クリエイティビティの最大化を目指し、「業務アセスメント・単純化支援」で組織の業務を再構築

Overview
導入前の課題 業務プロセスの標準化、業務の効率化、属人化解消、業務浸透の徹底化
支援内容 単純化支援、業務アセスメント
成果 業務の可視化、2年間で約1万時間の削減見込みの発見、レイヤーごとの業務整理、マニュアル化による脱属人化

事業の多角化のため、「クリエイティブ力」の最大化を目指していた

ライフスタイルカンパニーとして、輸入家具やオリジナル家具、雑貨、アパレルなど、幅広い事業を展開する株式会社アクタス様。同社では、事業の多角化に伴う業務プロセスの複雑化が課題となっていました。

そこで、社員が本来発揮すべき「クリエイティビティ」を取り戻し、生産性の高い働き方を実現するため、スタディストの支援のもと、全社的な業務の棚卸しを実施。加えて、定量的な改善効果の算出や業務フローの再構築プロジェクトに取り組んでいます。

本プロジェクトを推進されたDX推進室部の則武様と、マーケティング部で改善に取り組まれた徳増様に、導入の背景から具体的な取り組み、今後の展望まで詳しくお話を伺いました。

株式会社アクタス DX推進室 則武様

まずは、貴社の事業内容について教えてください。

則武様:株式会社アクタスは「美しく丁寧な暮らし」を広めるべく、多角的なビジネスを通じてライフスタイルを提案している企業です。

具体的には、ヨーロッパの輸入家具や自社オリジナル家具を展開する直営店事業、EC事業、そして各地域の販売店へ家具を提供する卸売事業などを中核としています。

また、近年は法人向け事業にも非常に注力しており、ホテルや公共施設への空間提案なども現在の主軸の一つとして展開しております。

その実現には、社員が持つクリエイティブ力を最大限に発揮し、一人ひとりが高い生産性で付加価値を提供できるような働き方へ変革していくことが不可欠です。これこそが、私たちが将来を見据えた視点で描いているビジョンになります。

ビジョンの実現に向けて、当時はどのような課題がありましたか。

則武様:長年のブランド展開で培ってきた強みがある一方で、事業の多角化に伴い、内部プロセスや商流が複雑化していました。その結果、一人ひとりがクリエイティビティを発揮できる環境が、徐々に失われつつあるのではないかと感じていたのです。

中長期的な目標を達成するために、まずは複雑化した現状を解消することが、最優先で取り組むべき課題であると考えました。

その課題に対し、業務アセスメントや単純化支援を検討された理由を教えてください。

則武様:最大の理由は、現状における社内の知見だけではこれらの課題を解決するのは難しいと判断したためです。外部の専門的な知見を取り入れながら現状を整理し、解決に向けたプロセスを構築していきたいと考えました。

数ある企業の中からスタディストを選んだ決め手は、当社の事業課題に対して非常に親身に提案してくださった点にあります。パッケージ化されたものではなく、オーダーメイド型で業務の棚卸しや解決策を共に考えてくれる、その真摯なスタンスを高く評価しました。

外部視点の導入で「2年間で1万時間」が削減できることを可視化

業務アセスメント・単純化支援を実施してみて、どのような効果がありましたか。

則武様:最も大きかったことは、外部の視点を取り入れて棚卸しを行ったことで、自社の実態を初めて定量的に把握できた点です。

その上で具体的な改善策を検討した結果、今後2年間で約1万時間もの時間を削減できる見込みがあることが判明しました。「これだけの余力を生み出せる」という実感が、組織全体に前向きな手応えとして広がったのは大きな成果でした。

現在は、まさに改善を実行している最中です。多品目な商品構成や手厚いサービスといったアクタスの強みを損なうことなく、一人ひとりの付加価値を高められる見通しが立ちました。完了まではまだ時間を要しますが、確かな手応えを感じています。

業務単純化ワークショップの様子

商流の複雑化により、具体的にどのような業務が難しくなっていたのでしょうか。

則武様:ライフスタイル全般を扱うがゆえの「小ロット多品目」という特性が、各セクションの業務プロセスを複雑に分岐させていたことが要因です。

私たちは自社開発からセレクト品、さらには国内・海外製まで、極めて多種多様な商品を展開しています。その結果、上流の開発から仕入れ発注、在庫管理に至るまでの各工程で、「このパターンの場合はこうする」という例外的な処理が膨大に発生していました。

この細かな業務の分岐こそが、現場の煩雑さを生んでいる根本的な原因であったと分析しています。

「クリエイティブ」と「効率化」の両立への挑戦

今回の結果を受けて、マーケティング部にも取り組みを広げた理由を教えてください。

則武様:他社と比較した際、アクタスにおける最大の競争力の源泉は「クリエイティブ力」にあると考えています。その強みを維持し、さらに強化していくことが不可欠であると判断したため、マーケティング部にも取り組みを広げました。

事業の多角化に伴い業務が煩雑化したことで、近年は「仕事の属人化」が加速していました。このままでは、本来伸ばすべきクリエイティブ力に時間を割けず、成長が鈍ってしまうという懸念がありました。

株式会社アクタス コーポレートデザイン室 徳増様

マーケティング部においてプロジェクトの話を聞いた時、最初はどのように感じましたか?

徳増様:最初は期待と不安が入り混じった状態だったのが正直なところです。私たちの部署は制作、マーケティング、ブランディングと多岐にわたる活動を担っており、常に膨大な業務量に直面しています。アウトプットの質に責任を持ちつつ、いかに業務効率を両立させるかという点には日々頭を悩ませていました。

そのため、お話をいただいた際は「少し業務が楽になるかもしれない」という期待がある一方で、クリエイティブ領域特有の課題が外部の手法で本当に解決できるのかという半信半疑な部分もありました。

当時、特にどのような点に課題を感じていましたか。

徳増様:自分たちでコントロールできる業務と、外部要因で発生する業務を整理できていないことが大きな課題でした。業務のレイヤーは、週次のルーチンから数ヶ月単位のプロジェクトまで多層的に重なっています。さらに多業態展開をしているため、営業側からのリクエストにはすべて応えなければならないという状況もありました。

このようなリクエストに対応するなかで、計画できる業務とそうでない業務の区別がつかなくなり、整理すること自体に苦労していました。

ワークショップでは、どのような取り組みを行ったのでしょうか。

徳増様:まずは個人の業務を一つひとつ丁寧に紐解き、可視化することから着手しました。具体的には「コア・ノンコア」「属人化している・していない」「マニュアルがある・ない」といった軸で、自分たちの業務を分類しました。第三者の視点が入ることで、自分たちだけでは見落としていた課題が明確になった点は非常に大きかったと感じています。

また、複数人が関わる長期的な業務については、フロー図を書き出して「誰がどう関係しているか」「解決できるボトルネックはないか」を事例ベースでディスカッションしました。このステップを経て、チームやセクションごとの仕事の特性が浮き彫りになり、多くの気づきを得ることができました。

クリエイティブ業務の改善は、どのように進めていったのでしょうか。

徳増様:クリエイティブ業務そのものというより、周囲の方々との仕事のやり方に改善の余地を見出すというアプローチを取りました。私たちの考えるクリエイティブ業務は多岐にわたります。撮影のディレクションから素材加工、媒体別のデザイン、さらには編集に至るまで非常に広範なプロセスを含んでいるのです。

このような制作実務そのものを効率化するには、デジタルツールの導入などが欠かせません。しかし、デザイナーやクリエイターが他部署の関係者とどのように連携し、どのように仕事を進めるかという「プロセス」の部分には、まだ解決できる余地があることに気づかされました。ここを整理できたことは、今回の大きな発見となりました。

業務の「レイヤー」を整え、属人化を解消する

業務アセスメントや単純化支援を実施してから、どのような効果がありましたか。

徳増様:最も大きな収穫は、組織内の業務のレイヤーが整理できていなかったことに気づけた点です。

業務単純化ワークショップの様子

当社の責任者は10年以上も実務に精通したベテランが務めているのですが、それゆえに上層部が細かな現場作業を抱え込み、逆に若手スタッフが判断基準を持たないまま進行していました。そのため、まずはこのレイヤーを適切に整え、業務フローを再構築しようという共通認識を持てたことが非常に大きかったと感じています。

また、他部署にまたがる「属人化」の解消に向けた動きも加速しました。「昔からあの人が担当してくれているから」という慣習だけで、本来のチームミッションとは異なる業務がそのままになっているケースが数多く見つかったのです。

このような業務を然るべきチームに戻したり、マニュアル化して引き継いだりといった整理を現在進めています。これらを一つずつ整理することで、クリエイティブの質を保ちながら、組織全体の業務工数を減らせるという手応えを感じています。

「プロセス化」こそが個性を輝かせる基盤になる

今後、スタディストに期待することをお聞かせください。

徳増様:社内メンバーだけでは解決が難しい、組織内の細かな摩擦や角が立つような課題に対しても、第三者としての専門的な視点から最短距離の解決策を示していただけることを今後も期待しています。

属人化の解消やレイヤーの整理といった課題は、内部の人間だけではどうしても進行しづらい側面があります。事例を数多く知るプロフェッショナルな視点は、私たちにとって非常に大きな気づきとなりました。今後も、私たちが一歩前進し続けるための支えとなるパートナーとして、共走していただければ幸いです。

則武様:当社とスタディストの出会いはマニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」の導入時に遡ります。今回のプロジェクトを通じて単なるツールを提供するだけではなく、ビジネス課題に伴走してくれる真のパートナーであることを再認識しました。

当初は便利なツールを提供していただくのみの関係でしたが、現在では私たちの本質的な課題解決に向けて共に歩んでいただける存在だと感じております。今後も、多角的な視点から私たちの力になっていただけることを強く願っています。

最後に、今後の展望について教えてください。

則武様:DX推進を担う立場として、まずは徹底的にシンプルで機能的なバックオフィス体制を構築したいと考えています。その上で、従業員が生き生きと自らのクリエイティビティを最大限に発揮できる環境を実現したいですね。

無駄を削ぎ落とした環境作りは、社員の働きがいを作る土台です。個性が輝く「究極の姿」を目指し、これからも挑戦を続けます。

徳増様:今回のプロジェクトを通じ、個性を発揮し続けるためには「業務のプロセス化」という基盤が不可欠であると確信しました。

クリエイティビティにこだわりたいからこそ、まずは仕事をスムーズに流すための形を作り、土台を固めることがすべての出発点になると痛感しています。今後はチームの個性がさらに輝くよう、組織全体へ「プロセス化」を意識した働きかけを続けていきたいと考えています。

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