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タイのVISAと労働許可証更新・キャンセル手続きの留意点

タイのVISAと労働許可証更新・キャンセル手続きの留意点

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前回は、タイにおけるVISAと労働許可証の新規取得、およびタイ入国後の留意事項について解説しました。VISAおよび労働許可証は、タイで就労している間、残存期限までに都度更新する必要があり、更新手続きの際はタイ国内に滞在していなければなりません。今回は、各更新時における留意点について説明します。

VISAの更新

VISA新規取得時の滞在可能期間は、タイ入国後90日となり、残存期限までに更新が必要です。初回更新後も、タイでの就労期間中は都度更新手続きを行う必要があります。タイで勤務する場合(就労/NON-IMMIGRANT B VISA)、およびご家族が帯同する場合(就労者家族/NON-IMMIGRANT O VISA)のVISA更新時の留意事項は、以下のとおりです。

申請窓口および本人同行

VISA更新は、法人形態および登記住所により管轄するイミグレーションが異なり、申請時には毎回申請者本人の同行が求められます。そのため、更新時期にはタイ国内に滞在できるよう、事前にスケジュール調整が必要です。バンコク都内に登記している法人の申請先は図表1のとおりです。図表1 バンコク登記法人のVISA更新申請先

審査期間

VISA更新申請後は、約1ヵ月間(20〜30日)の審査期間があり、審査完了日にパスポート原本を提出する必要があります。本人同行は不要ですが、パスポート原本の提出および審査完了日にタイ国内に滞在していることが求められます。なお、TIESCでは申請日にVISAおよび労働許可証の更新が完了し、再入国許可証(RE-ENTRY PERMIT)も同時に取得可能です。

再入国許可証(RE-ENTRY PERMIT)

タイのVISAは出国した時点で失効するため、VISA保有者は再入国許可証(RE-ENTRY PERMIT)を取得する必要があります※。再入国許可証はVISAの残存期限まで有効なため、更新完了後に改めて取得する必要があります。また、審査期間中にタイを出入国する場合も、再入国許可証の取得が必須です。審査期間中でも再入国許可証を取得せずに出国した場合、VISAおよび労働許可証も失効となるため、注意が必要です。

※再入国許可証の種類、取得方法、費用については、前回の記事で解説。

家族証明書

就労者家族VISA(NON-IMMIGRANT O VISA)の更新時には、英文家族証明書の提出が必要となります。英文家族証明書は、在タイ日本国大使館にて取得可能です。取得時には、申請日前6ヵ月以内に発行された戸籍謄本(全部記載事項証明)原本の提示が必要です。なお、就労者家族VISAの新規取得時にも、発行日から3ヵ月以内の戸籍謄本の提出が求められるため、申請時期に合わせて日本で戸籍謄本を取得し、タイ入国時に持参しておくことを推奨します。

また、婚姻証明書を申請する場合は、申請日前3ヵ月以内に取得した戸籍謄本が必要となります。申請は本人または代理人(委任状の発行が必要)によって行うことができ、申請日を含め標準で3営業日程度の処理期間を要します。タイ入国後、速やかに取得手続きを進めることを推奨します。

外国人滞在報告(TM.30)

外国人滞在報告(TM.30)は、タイ国内に外国人が宿泊する際に、宿泊施設所有者または管理者が宿泊者情報を報告する義務がある制度です。近年では、VISA更新および90日レポート申告時に外国人滞在報告の有無が確認されるケースが増えています。ホテル等の宿泊施設に滞在する場合は、チェックイン時に宿泊施設側で報告が行われますが、コンドミニアム等に居住する場合は、家主に報告を依頼する必要があります。家主の意向により報告をしてくれないケースもあるため、契約前に外国人滞在報告の対応可否を確認しておくことが望ましいです。

労働許可証(WORK PERMIT)の更新

労働許可証も、タイでの就労期間中はVISAと同様に、残存期限までに都度更新する必要があります。更新手続きは原則、申請日に完了し、本人同行は不要です(BOI奨励認可企業の場合は、VISAと合わせて更新となります)。ただし、更新申請時にはパスポート原本の提出が必要となるため、申請日にタイ国内に滞在している必要があります。なお、新規取得時は本人同行が必須となります。

また、労働許可証の新規取得および更新申請時には、タイ国内の医療機関で申請日前1ヵ月以内に発行された健康診断書の提出が必要となる点にもご留意ください。

VISAおよび労働許可証のキャンセル

タイでの就労期間が満了し、日本へ帰任または他国へ赴任となる場合は、タイ出国前にVISAおよび労働許可証のキャンセルが必要です。キャンセル手続きを行わずにタイを出国した場合、次回のタイ入国時や、就労していた現地法人の後任者によるVISAおよび労働許可証の申請時に指摘を受け、新規取得および更新手続きができなくなる事例もあります。帰任や異動に際しては、辞令から出国までの期間が短く、業務引き継ぎ等で多忙になりがちですが、タイ出国前に必ずキャンセル手続きを完了させてください。

まとめ

VISAおよび労働許可証の更新は、タイでの就労期間中、都度必要となります。各更新時には本人がタイ国内に滞在している必要があるため、海外出張が多い方や、他国での勤務を兼任されている方は、更新時期を考慮し、タイ滞在予定を調整することが求められます。

VISAと労働許可証は連動しており、いずれか一方が失効した場合、双方ともに失効となります。各残存期間についてはご自身でも管理されることを推奨します。また、再入国許可証を取得せずにタイを出国した場合もVISAが失効し、それに伴い労働許可証も失効します。更新後にタイを出国する際は、必ず再入国許可証を取得するようご留意ください。

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執筆者
和田 祥太郎
SSS (THAILAND) CO., LTD.
Managing Director

日系企業を中心に、業種問わずFDAやBOIなどの各種官公庁申請代行、市場調査、ビジネスマッチングも手掛ける。タイ官公庁対応に精通し、担当官とタイ語で直接折衝が可能。タイ国内で法整備がされていない新製品やサービス事業への対応実績も多数。

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SSS (THAILAND) CO., LTD.

SSS (THAILAND) CO., LTD.は2015年の設立より、タイ国内において経営サポート(法務・人事・労務)、各種申請(VISA・事業許認可・輸入製品登録 等)、各種調査(市場・法規制)を行なっている。日本語及び英 語にて開示されていない官公庁発表(法令改正・統計データ)等の情報収集及び精査をし、現地法人運営に関する最新情報を定期的に配信中。

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