絞り込み検索
Keyword
Category
Tag
トップ 業務プロセス
生成AI導入・活用における具体的な疑問を解決!「ムダ・ムリ」を断ち切る業務改革

生成AI導入・活用における具体的な疑問を解決!「ムダ・ムリ」を断ち切る業務改革

  • 業務プロセス
  • # セミナーレポート

最終更新日:

公開日:

バナー画像です

「ルーティンワークに時間を取られ、本来集中すべき業務に時間を割けない」「人材不足や経験値不足により、対応できない仕事や過剰な負担が生じている」「生成AIの活用法がわからない」。現代企業は、これらの課題に直面しています。

そこで本セミナーでは、株式会社Workstyle Evolutionの池田朋弘氏に登壇いただき、これらの解決策として生成AIによる業務効率化を「ムラ・ムダ・ムリ」の3つの観点から解説していただきます。本記事では、特に「ムダ」(非効率性)と「ムリ」(過負荷・能力不足)に焦点を当て、生成AIによる具体的なノウハウに加え、質疑応答パートも紹介。あなたのビジネスを、次のステージへ導く実践的なヒントが満載です。

前編はこちらから)

生成AIによる「ムダ」の削減

株式会社Workstyle Evolutionの池田朋弘氏(以下、池田):今回は、「ムダ」(非効率性)と「ムリ」(過負荷・能力不足)に焦点を当て、生成AIがこれらの課題をどのように解決し、組織全体の生産性向上するのかを深掘りします。

「ムダ」とは、人間がやる必要がない、あるいはとても非効率な作業が多い状態を指します。これまでも自動化は可能であったものの、高いコストや専門知識が必要なため、費用が高すぎていました。それに見合う効果が得られず、導入が見送られ、人間が手作業で続けていた業務が多数存在しました。

ですが、生成AIの登場は、この状況を劇的に変えました。ExcelのマクロやGoogle Apps Script、PythonなどのAIがプログラムのコードを自動で書いてくれるようになったためです。これにより、これまで自動化の対象外だった小さなタスクや、個別最適化された複雑な要件も、低コストで実現可能になりました。

プログラミング民主化による影響

例えば、Excelで特定の要件に合わせた関数やマクロを作成したい場合、ChatGPTに日本語で指示するだけで、瞬時にコードが生成されます。マクロをExcelに貼り付けるなどの基礎知識は必要ですが、最もハードルの高いプログラムの設計やコーディングといった、一番難しい工程をAIが担うことで、非エンジニアでもルーティンワークを自ら自動化できるようになっています。

実際に、月1.5時間かかっていたマクロ化作業がAIの活用によってわずか1時間で完了し、継続的な時間削減に成功した例も報告されています。私自身の経験として、Amazonの請求書をCSVに変換するプログラムやクレジットカード明細の個人・法人自動仕分け、YouTube動画の文字起こしとチャプター自動生成など、様々なルーティンワークをAIの助けを借りて自分で自動化しています。

柔軟性(生成AI)と安定性(従来型プログラム)の組み合わせ

池田:例えるなら、生成AIは「柔らかい粘土」みたいなものです。あいまいな入力からの分類や人間のような柔軟な応答が可能な特性を持つ一方で、例えば、同じ質問をしても、その都度違う答えが返ってきてしまい、信頼性に欠ける問題があります。

これに対し、従来のプログラムは、決められたことしかできない「硬いブロック」のような特性を持ちますが、間違いがなく高速で、安定しています。

この両者の強みを組み合わせることが、これからの自動化の鍵となります。

生成AIと従来型プログラムの特長

例えば、問い合わせ対応においては、ユーザーの質問を生成AIでパターン判定させ、定型的な回答は従来のプログラムで固定出力します。複雑なケースのみ生成AIで草案を作成後、人間がチェックします。

このようなワークフロー型のアプローチにより、生成AIの柔軟性と従来のプログラムの安定性・速度を両立させ、より広範囲で効率的な自動化を実現できます。人工知能システムのAIエージェントも、プログラムと生成AIを掛け合わせたケースが主流です。

また、会議の録音や動画など、整理されていないデータを、生成AIを使って特定の情報を抽出したり、タグ付けしたりするなど、活用しやすい形に変換することも可能です。これにより、膨大なデータが意味のある社内の知見へと変わるのです。このような組み合わせで活用していけば、人間がしなくてもいい「無駄な」業務が削減されるはずです。

生成AIによる「ムリ」の解消

池田:「ムリ」とは、経験値や能力の不足、あるいはリソース(人材)の不足によって、対応できない仕事や過剰な負担が生じている状態です。

人材確保が困難な現代において、生成AIは、この「ムリ」を解消し、一人当たりの生産性を高め、リソースを拡張する手段となります。主に大きく分けて、3つの役割を果たすことができるでしょう。

まず、「コンサル的な役割」です。問題解決の補助ツールとして、リサーチ、新しい取り組みの相談、リスクの洗い出しなどをサポートします。事業計画における潜在的なリスクを洗い出す際に、多角的な視点から見たアドバイスをAIから受けることで、意思決定の精度を高められます。

2つ目に「秘書的な役割」です。メールや原稿の作成、社内データのチェックなど、日常的なルーティン業務を代行させます。

3つ目は「エンジニア的な役割」です。 前述の「ムダ」の解消にも関連しますが、非エンジニアでも自動化の仕組みを構築できるように支援してもらいます。これらを活用することができれば、3つの役割を持つAIの部下を得たようなものです。

特に「コンサル的な役割」は、経験値不足や視点不足を補う上で重要です。

例えば、店舗の新人向け接客マニュアルの改訂プロセスをAIにコンサルティングさせると、業務を「人間の仕事」、「生成AIでできること」、「自動化」の3つのパートに分解し、最適な業務フローを提案してくれます。これにより、これまで経験がないと難しかった業務改善の思考も、AIの補助によって可能になります。

単なる補助ツールを超え、AIがまるで有能なパートナーのように、私たちの能力やスキルを何倍にも引き伸ばしてくれ、「無理なく」事業を拡大していく道が開かれるのです。

AIの3つの価値

マニュアル作成から「3つのムダ」を断ち切る

池田:ここまでは生成AIを「ムダ」と「ムリ」の解消に活用する具体的な方法を解説してきました。最後に、その考え方を実践しているツールとして、スタディストが提供するマニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」の機能のひとつである「Teachme AI」を紹介します。

「Teachme AI」は、今回のセミナーで解説した「ムラ・ムダ・ムリ」の解消に貢献する生成AI活用ツールの好例です。テキストマニュアルのドラフト作成・チェック機能に加え、動画を読み込んで自動的にシーン分割や字幕生成、文章マニュアル化を行う高度な機能を備えています。

また、作成したマニュアルを社内で展開し、それが実際に活用されているか検証するプロセスをツールとしてサポートしています。情報を正確に伝え、検索しやすく見やすい形にし、業務オペレーションの効率化と成果向上を図るまでの一連のフローが考慮されているのが特徴です。AIが単なる点での活用に留まらず、業務プロセス全体に統合されている点が大きなメリットと言えるでしょう。

Teachme AIの価値(池田の印象)

質疑応答

Q. プロンプトの長さはどのくらいが適切ですか?

池田:プロンプトは長くても問題ありません。むしろ、最新のAIモデルでは、プロンプトが短く、情報が十分に定義されていない方が、出力の精度が低くなる傾向があります。

Q. 生成AIにデータをアップロードする際、情報漏洩の懸念はありますか?

池田:情報漏洩の懸念は、使用するツールによって異なります。例えば、ChatGPTの無料版に機密情報をアップロードするのは「論外」とされています。しかし、法人向けのサービスであれば問題ない場合が多いです。

例えば、「Teachme AI」のように、動画をアップロードしても機密情報が守られるとされているツールもありますが、これは各ツールのセキュリティ機能に依存します。

Q. プロンプトには良い例を列挙することが良いとのことでしたが、悪い例は混ぜない方が出力の質は上がりますか?

池田:良い例と悪い例を同時に含めるケースもあります。もし良い例だけでは定義が難しい場合、悪い例を混ぜることも有効です。最近のファインチューニング(AIモデルをアップデートする仕組み)では、元々良い例だけを入れる機能がありましたが、最近のアップデートでは良い例と悪い例を同時に使ってチューニングする機能も追加されています。

Q. 初心者がファーストステップで取り組めることを1つ挙げるとすれば何でしょう?

池田:最も簡単なファーストステップは、生成AIに「自分の業務はこうなんですけど、何したらいいですか?」と直接尋ねることです。そうすることで、AIが「あなたの業務ならこのように改善できると思います」と具体的な提案をしてくれるため、その中から一番自分にピンとくるものを選んで実行するのが、誰でも始めやすい方法でしょう。

まとめ

生成AIは、現代の企業が直面する「ムラ・ムダ・ムリ」という3つの課題を断ち切り、業務改革と組織変革を実現するための強力なツールです。繰り返し行う作業の効率化や、新しいアイデアを生み出す仕事の質の向上だけでなく、これまで手を出せなかった新しい仕事にも挑戦できるようになります。

生成AIを活用することでデジタル化が進み、DX領域も拡大します。日々進化する生成AIの技術を学び続け、活用していくことは、会社の継続的な成長に繋がるでしょう。

前編はこちらから)

話し手
池田 朋弘
株式会社Workstyle Evolution
代表取締役

1984年生まれ。早稲田大学卒業。2013年に独立後、連続起業家として、計8社を創業、4回のM&A(Exit)を経験。
起業経験と最新の生成AIに関する知識を強みに、ChatGPTなどのビジネス業務への導入支援、プロダクト開発、研修・ワークショップなどを数十社以上に実施。
著書に『ChatGPT最強の仕事術』は発売4ヶ月で3万部を突破。
YouTubeチャンネル「リモートワーク研究所」では、ChatGPTや最新AIツーの活用法を独自のビジネス視点から解説し、チャンネル登録数は10万人超(2024年7月時点)。